意外な火災原因に注意! ~火災共済の現場から~

 「火の用心、マッチ一本火事のもと」と言っていたのはひと昔前のこと、最近の火事の原因は、意外なところに! あなたの家の中にも危険が潜んでいます。

 国公共済会には火災共済の加入者から、毎日様々な事例が寄せられています。今回は、その中から皆さんにも知っておいていただきたい、身近な危険を紹介します。

スプレー缶の事故

事例 台所で不要になったスプレー缶のガス抜きをしていたところ、引火して爆発した。
損害額 台所の修理、溶けた窓の交換、壁紙交換など100万円の損害。

 スプレー缶は、中身が入っている状態での廃棄や放置は危険につながるため、各自治体によって廃棄の方法が異なります。この機会に、皆さんもお住まいの自治体の回収方法をご確認ください。
 本事例の他にも、スプレー缶をベランダに放置していて爆発した例もありました。スプレー缶の保管は缶に記載されている方法を厳守しましょう。

コンセントから出火(トラッキング火災)

事例 寝室のコンセントから出火し、消防による調査の結果、コンセントのほこりが原因だった。
損害額 焼け焦げた布団一式の交換、コンセントと内壁の修理など60万円の損害。

〈トラッキング対策を〉
 トラッキング現象とは、コンセントに差し込んだプラグの周辺に綿ぼこりや湿気などが付着することにより、差し込みプラグの刃の間に電流が流れ、火花放電を繰り返すことで、炭化し、電導化(すなわちトラックが形成)され、出火する現象です。過去には住宅が全焼する被害も出ています。
 NITE(製品評価技術基盤機構)は、事故防止のために、次のような対策を呼びかけています。
①定期的にプラグ部を抜き、乾いた布でほこりを取り除く。このとき、変形、変色などしていたら、電気工事店などに相談する。②トラッキング現象を防止するためのプラグ(刃の根元が絶縁部になっています)やタップ(ほこり防止キャップ付)を購入する。③水道近くで使うテーブルタップやコンセントは、水滴や飛沫で濡れないようにする。

落雷による故障

事例 普段使わないエアコンを半年ぶりに起動したら故障していた。修理の際に基盤を確認すると、焼け焦げた跡があり、落雷によるものと判明した。
損害額 エアコンの修理8万円の損害。

 長期間使わない電化製品は電源プラグを抜いておく、普段使うものは雷サージ対応のプラグを使用する等の方法がありますので、ご検討ください。

いずれも火災共済の給付対象に

 今回紹介した事例は、いずれも契約内容に応じて、全額もしくは一部給付対象となりました。しかし、必要な修理をせず放置していたなど、管理の状況によっては故意に近似する重大な過失として不給付になることもあります。給付云々の以前に、大切なご自身と家族の命と生活、財産を守るためにも、この機会に、ぜひ家の中を確認してみましょう。電化製品やプラグの清掃時は、電源を落として感電にご注意ください。

火災共済 大雪による損害も給付対象

 大雪による建物の損害は、「風水害等共済金」の対象です。被害に遭われた方は給付請求書類をご提出ください。

【書式の取得方法】
①組合②ホームページ(組合員・担当者専用―加入給付関係書類)からダウンロード③メールで郵送依頼

→お問い合わせ・資料請求
 「雪害 給付請求希望」と入力いただければ、詳しい案内をお送りします。